うさぎドロップ 第一回 感想
07-13,2011
りんどうの女の子
とてもいい!
原作は少しだけ読んでます。
やわらかな色彩で描かれる、体温ある世界の、男と少女の物語。
魔法も幻想もない、日本の、どこかの、日常に、ちょっぴり起こった非日常と、日常。木造の家、田舎と町、生活感、新鮮な変化は、少女。お爺さんの隠し子。その子だって、あくまで、一人の少女。色々あるけれど、一人の少女。そんな作風が、とても好き。
これまでどうしていたのか、これからどうしていくのか、身寄りをなくした子。ずっと口を聞かなくて、何を思っているのか、その表情から窺えなくて、ずっと一人でぽつんとしていて。気付いたのは、気にかけたのは、大吉。その夜、声をかけた彼の隣りで、静かに眠る少女。
普通に。派手なことはせず。魅せることのできる世界。人の触れ合い。機微。
最後のお別れ。しかし、少女は去る……どうした?とみなが思う。裸足のまま、庭に駆け……りんどうの花を摘んだ。じいさんの一番、好きな花。一番、喜ぶだろう花。「もう起きないの?」 「ああ、もう、起きない」 (お前、本当にじいさんの子なんだな) うう、うるっときた……。
寂しいだろう、怖いだろう、心細いだろう少女。……みんなにもみんなの生活があって。急に子ども一人。預かれといわれて、そうですかとはいかなくて。あの子を誰が預かるか……誰が、どうするのか。そんな親戚の話し合い。その中で若い、もしかしたら、どこかうっかりしたところがあるかもしれない大吉。彼だけが気付けて。少女に気付けて。「俺ん家、来るか?」 彼のもとにゆく、りん。ああ、ダメだ、こみ上げてくる……。なんて残酷で、暖かい。
一緒の生活を始める。それは思わぬ成り行きかもしれませんが、ほのぼのした、塩のおにぎりがうまい、優しい味がおいしい物語。
OPもとてもポップで心地よくって。パフィー!? 素敵な曲だ。EDの最初のスライドギターも沁みる。こちらも素敵な曲です。美術もすごい。その他諸々、いつもと違う使いにくい台所、大往生、いくらくらい包めばいいのか、久しぶりの親戚の顔合わせ、よく分かってなかったり色々まことに子どもな麗奈ちゃんの様子……この生々しい言葉たち、画たち。かといって、たんなる現実模写でもないようで。作品の要求と、しっかりした応え。改めて、お見事。繊細な描写を美しく積み重ねたこの作品のことを、上手く書いてしまうような言葉を持たない自分がうらめしい。
さて、でも、彼らが大変なのは、これからだよなぁ……。
とてもいい!
原作は少しだけ読んでます。
やわらかな色彩で描かれる、体温ある世界の、男と少女の物語。
魔法も幻想もない、日本の、どこかの、日常に、ちょっぴり起こった非日常と、日常。木造の家、田舎と町、生活感、新鮮な変化は、少女。お爺さんの隠し子。その子だって、あくまで、一人の少女。色々あるけれど、一人の少女。そんな作風が、とても好き。
これまでどうしていたのか、これからどうしていくのか、身寄りをなくした子。ずっと口を聞かなくて、何を思っているのか、その表情から窺えなくて、ずっと一人でぽつんとしていて。気付いたのは、気にかけたのは、大吉。その夜、声をかけた彼の隣りで、静かに眠る少女。
普通に。派手なことはせず。魅せることのできる世界。人の触れ合い。機微。
最後のお別れ。しかし、少女は去る……どうした?とみなが思う。裸足のまま、庭に駆け……りんどうの花を摘んだ。じいさんの一番、好きな花。一番、喜ぶだろう花。「もう起きないの?」 「ああ、もう、起きない」 (お前、本当にじいさんの子なんだな) うう、うるっときた……。
寂しいだろう、怖いだろう、心細いだろう少女。……みんなにもみんなの生活があって。急に子ども一人。預かれといわれて、そうですかとはいかなくて。あの子を誰が預かるか……誰が、どうするのか。そんな親戚の話し合い。その中で若い、もしかしたら、どこかうっかりしたところがあるかもしれない大吉。彼だけが気付けて。少女に気付けて。「俺ん家、来るか?」 彼のもとにゆく、りん。ああ、ダメだ、こみ上げてくる……。なんて残酷で、暖かい。
一緒の生活を始める。それは思わぬ成り行きかもしれませんが、ほのぼのした、塩のおにぎりがうまい、優しい味がおいしい物語。
OPもとてもポップで心地よくって。パフィー!? 素敵な曲だ。EDの最初のスライドギターも沁みる。こちらも素敵な曲です。美術もすごい。その他諸々、いつもと違う使いにくい台所、大往生、いくらくらい包めばいいのか、久しぶりの親戚の顔合わせ、よく分かってなかったり色々まことに子どもな麗奈ちゃんの様子……この生々しい言葉たち、画たち。かといって、たんなる現実模写でもないようで。作品の要求と、しっかりした応え。改めて、お見事。繊細な描写を美しく積み重ねたこの作品のことを、上手く書いてしまうような言葉を持たない自分がうらめしい。
さて、でも、彼らが大変なのは、これからだよなぁ……。
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祖父の訃報で訪れた祖父の家で、30歳の独身男、河地大吉(ダイキチ)は一人の少女と出会う。その少女、鹿賀りんは祖父の隠し子であった。望まれぬ子であったりんを施設に入れようと言う親族の意見に反発したダイキチは、りんを自分が引き取り育てると言った。こうして、不...
りんちゃんかわええ~♪
なんとじいさんの隠し子だった!(ノ゚ο゚)ノ
なんつー重い設定
大吉がいいやつでよかったなあ。
りんちゃんが健気で泣かせます。
これまでどういう生活してたんだろ。
女性の場合...
第1話 「りんどうの女の子」
原作は未読です。
大吉のゆるさが心地いい。
祖父の葬式で祖父に隠し子がいたことが発覚(オイオイ
主人公は30歳独身サラリーマンの大吉と祖父の隠し子であるりん。 ...
「俺んち、来るか?」
―― お荷物ではなく、一人の女の子社会や世間に対する自らの体裁。議論や主張から逃れる為の便宜的な体裁。世間体を取り繕う母に、初めから逃げ口上の叔父たち…。もちろん彼らのこ...
「んあ?」
予想以上に主人公・大吉がオッサンだー!
お世辞にもイケメンとかダンディとは言えないのですが、これからカッコイイと思えてきそうな予感大。
↓
↓
「りんどうの女の子」
りんどう… じいさんが好きだった花…
どんなに老いても父親は父親 宋一じいさんとどれくらい親子の生活をしてきたのかは分からないけど
自分の父親だと自覚していたりんちゃん そして、父親ともう会えない寂しさが非常に切なかっ
■あらすじ
30歳、ごく普通のサラリーマン河内大吉の元に実家から祖父・宋一の訃報が届く。
葬儀のため実家に戻った大吉は、そこでりんどうの花を手にした少女・りんと出会う。
そのときは誰か親戚の子...
あ~。ヤバい。面白そう。
またちょっと感極まりそうになってしまいました。
最近本当に涙腺ゆるゆるです。
夏新番9つ目。ノイタミナの1つ目。おじいちゃんの隠し子。
「りん、俺んち来るか」
原作未読。実写映画も予定しているようですね。
母方の祖父が亡くなり、久しぶりに親戚と顔を合わせた河地大吉。
そこに見知らぬ少女を見つけ訝しむが、
どうやらその子は祖父の○○子なのらしい!
うさぎドロップの感想です。
こういう雰囲気大好きです。
【りんどうの女の子】
うさぎドロップ (1) (FC (380))著者:宇仁田 ゆみ祥伝社(2006-05-19)販売元:Amazon.co.jpクチコミを見る
爺ちゃんすげぇ(・ω・ノ)ノ今期13作品目です!
俺んち、来るか?
宇仁田ゆみのコミック(FEEL YOUNG連載)をアニメ化。松山ケンイチ、芦田愛菜主演による実写映画化も決定しており、こちらは2011年8月20日公開予定。
・あらすじ
30歳の独身サラリー...
うさぎドロップの第1話を見ました。
第1話 りんどうの女の子
30歳で独身のサラリーマンである河地大吉は、祖父・宋一の葬儀で見知らぬ女の子・りんと出会う。
その6歳の少女は、なんと祖父の...
うんこ爆弾
「うさぎドロップ」第一話感想です。
うさぎドロップ (1) (FC (380))(2006/05/19)宇仁田 ゆみ商品詳細を見る
6歳の・・・叔母?30歳の独身男・川地大吉。母方の祖父の死で久しぶりに訪れた家には見知らぬ女の子が。イトコの子かと思ったら、何と死んだ爺さんの隠し子。72.3歳で産ませた、大吉から見て年下の叔母という関係だった。 79歳と言えば大往生です。故人を偲びつつ親族が思...